有坂汀を作ったもの(音楽編)

ここでは私、有坂汀が影響を受けた音楽についてあげていきたいと思っております。将来的には自分の聴いた曲をライナーノーツ的に紹介するブログを立ち上げて運営していこうかと画策しておりますが、それがつい最近『有坂汀の音楽レビュー』というタイトルで無事船出いたしました。行き当たりばったりで好きな音楽(場合によってはほかのものも紹介する)ブログになるかと思われますが、どうか、生暖かいまなざしでご覧になっていただけると嬉しいです。


誕生

26歳の若さで逝った伝説のロックシンガー・尾崎豊の5thアルバムです。個人的には一番好きなアルバムで、生前、音楽上のパートナーであった須藤晃氏に

「須藤さん。俺、どうしてもファーストアルバムを越えられないよ…。」 

とこぼしていたそうですが、決してそんなことはないと思っております。中でも『黄昏ゆく街で』はラブソングとして『I LOVE YOU』よりも好きです。



イン・ユーテロ

1994年4月5日、フロントマンであるカート・コバーンの急死により、これが最後のオリジナル・アルバムとなったサード・アルバムです。プロデューサーに奇才の異名を持つスティーブ・アルビニを迎え、原点回帰という意味でザラザラしたノイジーな音作りと、カートの陰鬱な詞の世界があいまって無二の存在となっております。大学時代に何百回と聞いていた思い出のアルバムです。



二人

TBS系のドラマ『ヤンキー母校に帰る』やテレビ朝日系のドラマ『雨と夢のあとに』の主題歌を唄っていたことで有名な奥田美和子さんのデビュー・アルバムです。作詞を担当するのは芥川賞作家の柳美里さんで、柳さんの詞の世界とストレートに魂に響くような奥田美和子さんの歌声がすばらしい出来になっております。奥田さんは何度か音楽活動を休止している時期があるのですが、それがなければ、彼女のことをアーティストとしてここまで興味を持つことはなかったと思います。



夢助

ロックミュージシャン・ 忌野清志郎が生前最後に発表したオリジナル・アルバムです。映画『酔いがさめたら、うちに帰ろう』の主題歌にもなっている『誇り高く生きよう』がきっかけで彼の音楽を本格的に聴くようになりました。本当に早逝が惜しまれるアーティストの一人でございます。



メシ喰うな

 町田康=町田町蔵がミュージシャンとしてはじめて発表したアルバムです。動画サイトなどでそのとんがったMCやライブの映像や音源を知ることができたのがきっかけですが、あくまで現在でも作家活動をしているうえでもぶれない町田氏の姿勢に敬服を覚えます。



Unplugged(エリック・クラプトン)

『いとしのレイラ』のアコースティック版でも有名なアンプラグドです。聴けば聴くほど彼の味のある声と極めつくししたギターの音が痛切に心に響いてきます。 最近聞きなおした中では“Nobody Knows You When You're Down & Out”もすばらしいものがございます。



ジョンの魂

ビートルズ解散後にジョン・レノンが発表したソロ・アルバムのデビュー作です。当時彼が妻のオノ・ヨーコとともに受けていた「プライマル・スクリーム」の影響や、自らのことを赤裸々に吐露した『マザー(母)』 や藍の本質をのこの上もなくシンプルな言葉で表現した『ラヴ(愛)』そして圧巻は自分の信じていたもの、ビートルズですら「僕は信じない」と否定し続ける『ゴッド(神)』は普遍の名作であると思います。



ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

みうらじゅん先生や故スティーブ・ジョブズ氏をはじめとして世界中の人間に多大な影響を与えたボブ・ディラン。これは1997年編纂のベスト版です。彼の代名詞ともいえる『風に吹かれて』をはじめ、『ライク・ア・ローリング・ストーン』『天国への扉』など、ここに収録されている曲の一つ一つが『マスターピース』であり、その時代時代を捉えたものであると思います。入門編としても、また入門編を卒業された方も1枚は手元においておきたいアルバムのひとつです。



ディジー・アップ・ザ・ガール

結成当初から“アメリカで最も有名な無名バンド”と言われたグー・グー・ドールズ。しかし、映画「シティ・オブ・エンジェル」 の挿入歌に選ばれた「アイリス」により、一躍スターダムに乗り上げた1枚です。私は「アイリス」がきっかけで彼らのことを知りましたが、本当にいい音楽を奏でるロックバンドだなと、今でも思っております。



わたしを断罪せよ

1960年代にその音楽性や、「えぐる」ような歌詞で時代の寵児となった岡林信康氏の衝撃的なデビュー・アルバムです。 超A級放送禁止歌として指定されていた『手紙』をはじめ『友よ』『山谷ブルース』『それで自由になったのかい』など初期の代表曲を多数収録されており、まさにあの時代の「空気」を感じさせます。その後も紆余曲折を経て現在でも第一線で活躍している氏に敬意を表します。



シングル・コレクション(ザ・ロンドン・イヤーズ)

言わずと知れたロックの大御所、ザ・ローリング・ストーンズの1989年発表のシングル・コレクション・アルバムです。今や「古典」の趣すらあるシングルとして発表された全56曲をクロノロジカルに収録した、圧巻の3枚組みコレクションで、僕は彼らのことを高校時代に聞いた「黒く塗れ!」から入ったのですが、意義深いアルバムです。